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ご あ い さ つ

手作りゴールからの出発

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 私とサッカーとの出会いは、偶然に進学した学校でサッカー部を作ったことに始まります。サッカーを通じて多くの人と出会え、成長することができました。その恩をどこで返そうかと考えたとき、自分が生まれたところで恩返しができればと考えました。野球しかなかった町に、腹をくくって戻ってきたのは、今から21年前のことです。

その頃からすでに日本サッカー協会に関わっていたこともあり、1993年に「Jリーグがスタートする」という話を聞いて、一人で無理やり立ち上げたのが当クラブです。Jリーグ発足の機会を逃したら、多分この町にはサッカークラブは出来ないのでは?と考えてのことからでした。

 現在では、立派なサッカー場で練習をさせてもらっていますが、立ち上げ当時は、ゴールはガス管を加工して作ったものでした。悲しいことに年々今の環境が当たり前のような風潮になってしまっていることに、ジレンマを感じずにはおれません。選手も保護者の方々も、どうか恵まれた環境に感謝を忘れないで欲しいと願っています。

正直でまっすぐな大人に

. どうして子供たちと関わりだしたのか、それは正直な大人になって欲しいということ、子供たちを正直に育ててあげる大人たちがどうしていないのか、という思いからです。クラブでは子供たちと正面から、正直に付き合おう、たとえ感情を露わになることがあったとしても実行しようと決め活動を始めました。ちょうど28歳の頃です。私自身大きく方向転換した時期です。

自分で考え行動できる人間に

. 人から「書くモン持ってきて」と言われたらどうするでしょうか?おそらく、多くの人はペンしか持ってこないのではないでしょうか。「書くモン」と言われたら、色々なものを持ってこられるような子供に育てたいと思っています。「考える力」は、子供たちの人生を大きく左右するものだと考えています。

子供自身に決めさせる機会を与える

. 義務教育の間は、選ばなくても地元の学校へ行く子がほとんどです。でも高校進学は、自分で選ぶことが必要になります。実はここで自分の人生の方向が決まるということを是非肝に銘じてもらいたいと思うのです。特に中学3年間を子供とどう向き合うかが大きな鍵になってきます。保護者の方へのお願いとしては、子供の考えをうまく引き出して、正直な気持ちを聞き出し、子供に指図するのではなくて、色々な場面で子供自身に決めさせる機会を作って欲しいということです。そんな機会を与えていってあげるのが我々大人の仕事だと思うのです。今の社会は、色々な事があまりにもマニュアル化しすぎて、考えなくなってしまっていると思います。サッカーはスポーツの中でも、「考える」というチャンスや場面が多々転がっている競技です。当クラブでは、常に子供たちに考えさせる機会をスタッフたちが提供しています。是非それに子供たちも、保護者の方たちも便乗して欲しいと思うのです。

子供たちへ

. どうか色んなものにチャレンジしていってください。そして、チャレンジさせてもらえる環境や人にずっと感謝する気持ちを持ち続けてください。素直に「ありがとう」「ごめんなさい」が言える謙虚な気持ちを忘れないでください。サッカーだけいくら上手くても、人の話をちゃんと聞けない、約束が守れない選手はどうでしょうか?人の話をちゃんと聞ける、約束が守れる大人になってください。強くならなくてもいいんです。相手に勝つことよりも、自分に勝つこと、自分に負けない強い気持ちを持って欲しいと願っています。

 サッカーを通じて日本はおろか、世界中に友達を作ってください。

そして、いつの日かここへ戻ってきて、五色FCの子供たちとサッカーを続けていってくれるなら、こんな嬉しいことはありません。

特定非営利活動法人五色アスリートクラブ

代表 山本 弘之

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